
伊勢神宮において、20年に一度
行われる遷宮の神事が、10月2日
の内宮における遷御の儀と
10月5日の外宮における遷御の儀
をもって無事に終わりました。
実に1300年の間、受け継がれているという遷宮の神事は、 20年ごとに隣り合う土地に同じ造りの正殿を建てて、
古い正殿から新しい正殿へと神様がお引っ越しをする神事で、 8年かけて行われ、伊勢神宮に祀られている天照大神のご神体
[八咫鏡(やたのかがみ)]が移される内宮の遷御の儀で
クライマックスを迎えました。
映像を通して伝わってくる遷御の儀の様子は、荘厳で清らかな もので、伝統的な装束に身を包んだ神職の方たちの行列は雅びで 平安絵巻のように美しく、幻想的な世界でした。それと同時に、 何かとても強い祈りの心のような力を感じました。

大きな災害に見舞われ、社会情勢も不安定な今の時代において、1300年の間、変わる事なく続けられてきた遷宮は、私たちに、 原点に帰り、自分たちの生かされている国を守って下さる神々に 感謝する事の大切さを思い出させ、心を新たに強く生きていくための力を与えてくれたように感じました。

何事のおわしますをば知らねども かたじけなさに涙こぼるる
(西行)
これからの20年の更なる繁栄と幸福を心から祈ります。
