お正月に久しぶりにTVドラマを見た。大ヒットした「逃げるは恥だが役に立つ」の再放送。
今回初めて見たのだが、そのドラマに登場する石田ゆり子さんが演じる主人公の伯母が
とても印象的だった。
アラフィフで独身のキャリアウーマン。ファッショナブルでかっこよさと可愛らしさを持ち、
大企業に勤め、洗練された都会のマンションでおひとりさま生活をエンジョイしている。
恋愛も結婚もせず、若い子に嫌味を言われても今の自分をしなやかに受け入れて生きる姿が魅力的だった。
ひと昔前だったら、お局様とか言われて、世間の目は冷たかっただろうし、自分自身も常にコンプレックスにおびえなくてはならなかった女性像であるが、このドラマではそのイメージを完全に覆し、若い時よりもむしろ魅力的で生き生きとした女性の姿として描かれていた。
女性のライフスタイルが多様化していく中で、独身で、自分のキャリアや自由を選ぶ「ソロ」の生き方が、
選択肢の一つとして確立されてきたことで、一人でがんばって生きていく女性の20年後、30年後に
こんな魅力的な未来があるのなら、40歳の私、50歳の私を楽しみに前に進んでいける。年をとること、
一人でいることを恐れずに進んで行く道があってもいいと思う。
ドラマを見ながらそんなことを考えていた時、ふと、こういう女性にもピアノを弾いてほしいなと思った。
おひとりさまにはおひとりさまに必要な癒しや楽しみが必要だ。
ひとりでいることに慣れてしまった大人の女性は簡単に人には心を開けない。
職場で人間関係に揉まれて生きていたら友達も恋愛もめんどうだ。
でも、時には、固く閉じられた心を開き、ためこんだ思いを解放してあげないといっぱいいっぱいで
溢れ出してしまう。
ワイン片手にひとり過ごす時間も悪くないが、癒されるのはお酒ばかりではない。
「音楽」の持つ癒しの力は大きい。
音楽は心にダイレクトに響いてくる。疲れた時、淋しい時、悲しい時、美しいメロディーが心に
染み込んで自然と涙が出るだろう。無理に自分の心の中を見せなくたって、音楽には自然と
心の扉を開く力がある。
楽器にもいろいろあるけれど・・おひとりさまにはピアノが似合う。
だって、ピアノもソロ楽器だから。
だけど、アンサンブルにも欠かせない。ピアノとは主役にも脇役にもなれる楽器なのだ。
ソロの演奏は華やかでカッコ良いし、オーケストラにだって負けないパワーがある。
でも、ヴァイオリンやチェロやフルートや声楽など、様々な個性を持つ楽器と共演する時は、
それぞれの楽器の持ち味を引き出して生かし、深く美しいハーモニーが生まれる。
若い頃のように、ただキラキラ輝いているだけでなく、年齢や経験を重ね、キャリアを積み、
悩んだり苦しんだりしながらがんばってきた今の貴女だからこそ、魅力的な主役にもなれるけれど、
そっと寄り添って周りをサポートし、引き立たせることのできる脇役にもなれる。
そんな貴女にはピアノが似合う・・と思う。
自分の心を癒すためだけでなく、時には仲間と共にアンサンブルをすることで、音楽を通して心の交流が
でき、楽しみを分かち合うことができる。新しい出会いも生まれるかもしれない。
「ソリスト」として築いてきた貴女だけの空間に、ピアノを迎えてみては?
きっとすてきなパートナーになってくれることでしょう。
大人の女性の贅沢。
ピアノと共におしゃれなソロ・タイムを過ごしてみませんか?