
12月に入ると、ドイツは本格的なクリスマス・シーズンに入る。ドイツのクリスマスは、派手なお祭り騒ぎというのではなく、家族や親しい友人と共に過ごす静かで温かい大切な時間だ。
ドイツのクリスマス・シーズンの一番の楽しみは、クリスマスの1ヶ月前から始まるアドベント(Advent)の期間に、街の広場で開かれる"クリスマス・マーケット(Weihnachtsmarkt)"だろう。
中でも、ミュンヘンの市の中心部にあるマリエン広場のクリスマス・マーケットは、”クリストキンドルマルクト(Christkindlmarkt)”と呼ばれ、ミュンヘンで最も大きく伝統がある。
マリエン広場は、ミュンヘンと言えば必ず紹介される観光地で、ネオゴシック様式の新市庁舎のグロッケンシュピールが特に有名だ。
その広場に、この時期になると、大きなクリスマス・ツリーが飾られ、”クリスマスのオーナメントやキャンドル、リース、くるみ割り人形など木のぬくもりの感じられる手作りの人形や、暖かそうなマフラーなどの小物、シュトーレンやレープクーヘンなどクリスマスのお菓子” などクリスマスの商品を販売するたくさんの屋台がひしめき合うように立ち並ぶ。人々は氷点下の寒さの中、ダウンコートや毛皮に身を包み、白い息を吐きながら、家族や友人と楽しげに1軒1軒の店をのぞき、クリスマスプレゼントやそれぞれの家庭のクリスマスの準備に必要なものを買い求める。
”クリストキンドルマルクト”では、買い物だけでなく、クリスマスならではの温かくておいしいものを味わうこともできる。
クリスマスに欠かせないのは”グリューワイン(Gluhwein)🍷”。
”グリューワイン”は、赤ワイン(白ワインもあるらしい)をベースに、シナモンやクローブなどのスパイスとオレンジやレモンなどの柑橘類に砂糖やハチミツを加えて温めたホットワインだ。
買い物に疲れたら、このグリューワインを飲んで冷えた身体を温める。
グリューワイン以外にも、ハチミツ入りの"ホットハニーミルク🍯"も甘くてクセになる。
そして、クリスマスのお菓子🍰 おすすめは、ハチミツとスパイスなどを用いて作られた”レープクーヘン(Lebkuchen)🍪”。様々な形やサイズがあるが、クッキーのような形のものが食べやすい。一口かじるとフワっとやわらかい食感と共にシナモンの香りが口の中に広がる。
アーモンドをローストし、砂糖をコーティングしたものにココアとシナモンで香りをつけた”マンデルン[焼きアーモンド](Gebrannte Mandeln)”も人気がある。その他、ソーセージの屋台も多く、色々な種類のソーセージを味わうことができる。
マリエン広場とその周辺には、甘くスパイシーな香りや、バニラの香り、ソーセージを焼く香りなどが入り混じりながら漂い、いつしか寒さも吹き飛んでしまう…
冬のミュンヘンの日暮れは早く、夕方4時頃になるともう辺りは真っ暗になる。暗くなると、クリスマス・ツリーに明かりが灯り、屋台の明かりもほんのりと温かさを増す。広場ではクリスマス・キャロル♪が演奏され、まるでメルヘンの世界に入り込んだような気分に…✨
クリスマスのオーナメントやプレゼントを手に、屋台のグルメを味わい、美しいツリーを見ながらクリスマス・キャロルの生演奏を聴き、クリストキンドルマルクトでの楽しいひとときを過ごした人々は、とても幸せそうに家路に着くのだった。
Frohe Weihnachten🎄!!
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☆ミュンヘン市のHP:https://www.muenchen.de/veranstaltungen/event/15626.html