
ベートーヴェンがこの世に生まれてから250年という年月を経た今日、世の中は混沌とし、災害や病が降りかかり、人々は先の見えない不安や、何を信じていけばいいのかを見失い、戸惑っています。
混乱の時代に生き、苦難や病と闘い続け、高い精神性と親しみやすさを併せ持った音楽で人々を勇気づけたベートーヴェンの記念の年が、奇しくもまた人類にとって困難な時代と重なったことに、何か運命の巡り合わせのようなものを感じずにはいられません。
ベートーヴェンという一人の不屈の芸術家の人生を振り返り、その音楽に触れる時、このような時代だからこそ、”ベートーヴェンの音楽が、今を生きる私たちにとって必要なのではないのか…?”と改めて感じるのです。
200年以上前に、ベートーヴェンが信じ、人生を賭けて伝えようとしたメッセージは、彼の音楽を通して今、確かに私たちの心に届き、力強く訴えかけています。そのメッセージは、時に激しく荒々しく私たちの心を掻き立て、勇気を奮い立たせ、また、時に優しく、懐かしさを感じさせる温かさで私たちを包み込んでくれます。
私たちは、ベートーヴェンからのメッセージを受け取って困難と立ち向かいながらも力強く生き、このメッセージを次の時代へとつないでいく使命があるのではないでしょうか?
”ベートーヴェンの音楽は知識や芸術である以上に「祈り」である”
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